マメで器用な年代

50代からのリフォームで女子力アップ工務店のみどりんです。

今夜から、終電が30分程度早くなるらしい。
でも、ここ1年終電に乗ってません。
というか、
もう、その時間まで外に居て起きてる元気が出ません。

「洗面化粧台の蛇口から、水が漏れるし、
  洗面ボールにヒビが入ってるんで、新しくしたいんです」
というご依頼がありました。
震災の時に取り替えてから、ずっとそのままの洗面化粧台。
昔は、ボールが陶器が主流だったけど、
最近は樹脂が主流になってきてます。
陶器は、固い物を落としたら割れてしまいます。
でも樹脂は割れません。
ただ、陶器は、いつまでも汚れないけど、
樹脂はだんだんと変色してきます。
余談ですが、私は、陶器の方が好きです。

話はこれからが本題です。
「これ、どうするよ」水道屋が聞きました。
洗面化粧台と壁の間に3cm程度の隙間があります。
その隙間が、
ベニヤ板と角材を使って綺麗に塞がれています。
「これ、壊さな洗面台取られへんで。
 その後、俺、よう戻せんで。どうするよ。」
それを聞いてたご主人様。
「あぁ、それね、私がしたんですわ。
 家内にオーダーされてね。
 隙間に物が落ちるから塞いで、言われて、
 下手クソなこと、しとるんですわ」
「いやいや、めちゃ綺麗に頑丈にできてますよ。
 大工でも、ここまではなかなか、できませんわ」と、私。
「もう、取ってもらってくださいな。あとでまた私しますんで」
80歳前のご主人さんが、おっしゃいました。
すると、奥様が
「もうだいぶ前の話ですよ。今はできゃしません。
 大工さん呼ばんでも、簡単に何か詰めといてくださいな」
結局、ちょっと幅の広いコーキングで済ませることにしました。

ここのお宅だけでなく、
わりとあちこちのお客様で、この年代のご主人様は、
棚作ったり、小物作ったり、
器用に綺麗にコチョコチョされてます。
そんな時代だったんでしょうね。
折角の作品を、今回、ひとつ消滅させてしまいました。
残念です。ごめんなさい。