昭和の模様入り型板ガラス

安倍首相が辞任表明されました。
政治のことは良くわからないけど、
歴史に変わったときに、
評価されるのか批判されるのか、判るのかなと思います。
今はひとまず、お疲れ様でした。
どうぞ治療に専念してください。

昭和40~50年代の時代の建物の特徴は、
プリント合板の壁、市松模様の床、虫食い天井、
模様の入った型板ガラス、
だと思います。他にもあるけど…
私は、何か懐かしい感じが好きです。
実際に幼少期の仕様なので。

壁も天井も床も、
今でも似たものはあります。
でも、
模様の入った型板ガラスはもうありません。

「お気に入りの家を見つけたかたら、
リフォームして住みたいんだけど。
リフォームには、どのくらい掛かるかしら」
というご相談を受けました。
現場の建物を見に行くと、昭和の懐かしい建物です。

すると、奥様が
「この家のどこが気に入ったと思う?」
「和室と縁側ですか?」
「ちゃうちゃう。この窓。このガラスいいでしょう」
「これ、今は無いですもんね」
「ほんと、これええわ~~」
(わかりにくい)

でも、シロアリの調査をすると、
丁度窓の下あたりの床下に蟻害があります。

そういえば、よく見ると歪んでます。
窓を開けてみようとして…
開きません!動きません!!
「え~~!この窓あかんやん!!」
一気に奥様から意欲が無くなってきました。
数日後、
「良く考えただけど、やっぱりあの家買うの止めるわ」

窓に対しては、とても未練そうでしたが。

設計仲間でも、
解体現場から昭和のガラスを採って、
木製のドアに使ったりしています。
でも、
ガラスは古くなると脆くなります。
建具屋さんも、保証できないから嫌がります。
割れたら終わり。

そのうち、
地球上から、昭和のガラスは絶滅するんだろうな。
絶滅危惧種です。
もし、うちの家にあるよ、と思ったら、
ぜひ大切にしてください。
古き良き時代の遺物です。