養老孟司さんと藤森照信さんの対談

50代からのリフォームで女子力アップ工務店のみどりんです。

コロナでなければ、
今日は広島で建築士会の全国大会が開催さえる予定でした。
が、
私としては、コロナのお陰で、
オンライン開催になり、zoom参加できました。
ちょっと、一応建築士なので、
今日は建築士らしく、
全国大会の記念対談の感想を書きます。
テーマは
「解剖学者と建築探偵からの遺言~自然・歴史・文化・建築~」
です。
養老孟司さんと藤森照信さんの対談でした。
バカの壁で有名な養老さんと、
ニラハウスで有名な建築家藤森さんです。
めちゃゆるゆるの紹介ですみません。
とっても楽しみにしていました。
お二方とも好きな方です。

さて、内容は
藤森さんは建築家なので、その立場で、
「建築はシンプルで四角い箱体が主流になって
 もう100年以上も変わらない。
 信仰のために作られてきた建築が、
 今は神の位置に科学技術が入り込んで、
 人の心を引き付けるんだろうか」
とおっしゃられてました。
私も、そう思います。
どこの国を見ても、都市の風景は、
ガラスとアルミとコンクリートでできた
高いだけのビルがニョキニョキあるだけ。
発展進化ってこんなに無機質な物かと思います。

養老さんのお話ですごく残っている言葉は、
「少し前までは、畳で障子で襖で開放的だった家が、
 壁とサッシと床板で閉鎖的な家になってしまって。
 そうやって、建築が勝手に生活の様式を変えて、
 日常を変えてしまった。
 頭で考えるのでなく、身体が感じて、
 居心地のいい生きやすいようにして欲しい」
そして、
「環境問題って日本は欧米から叩かれているけど、
 もう20年以上も脱成長だからCO2も増えてないのに、
 日本人は、そのことにも気付いてない」

なんか、
人が動かなくても良い時代に変わりだしてるのに、
リニアみたいに早く早くっていう乗り物、
必要なのかなぁって、ふと思いました。
これからの進化って、
人は生き物から離れて行ってしまいそうです。
住み方も、生き方も、働き方も、
もっと生き物らしく自然らしくならないと、
ダメになってしまいそうな…。
人は何を目指しているんだろう。
考えさせられる対談だったと思います。